介護にまつわる社会的問題

広島県三次市の訪問介護でコロナウイルスのクラスターが発生した件についての考察

 

どうもたんたん(@tantan4423)です。

現在はフリーランスとして活動をしているのですけど、以前は現場で介護職として働いていました。

普段はそんな介護職の働き方に関する悩みを解決する記事を書いています。

昨日広島県三次市で訪問介護士の方とその方が実際に訪問した方にコロナウイルスの感染が確認されました。

今回はこの事について解説というか僕が思うことを記事にしました。

広島県三次市のコロナウイルスの感染の概要

 

 

このニュースに関しての概要は以下の通りです。

長いですが、全文引用しています。

 

広島県は10日、同県三次市に住む介護員の50代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。

既に感染が判明している市内の80代女性2人を訪問介護しており、県はクラスター(感染者集団)が発生した可能性もあるとみている。

県内の感染者は30人となった。

県によると、訪問介護を受けた2人は8日に感染が判明したAさんと、9日のPCR検査(遺伝子検査)で陽性反応が出たBさん。

50代女性はそれぞれ、3月16~27日にAさん宅を計4回、同23日~4月6日にBさん宅を計5回訪問。3月31日に発熱したものの症状が改善し、2人の感染が判明後、4月10日に受けた検査で感染が確認された。

県はほかにも複数の高齢者を担当していたとみて、濃厚接触者の特定を急いでいる。

【出典】毎日新聞様

三次市と言えば僕が住んでいる島根県と隣接する場所なので、とても不安な気持ちが高まりました。

また介護士として働いていた経験や介護に関する発信をする立場であるので伝えて行けたらいいと思っています。

同じようなことがこれから起こってくると思いますし、これらのコロナウイルスの波はもう止められないのだと感じています。

感染された方の早期の回復を心からお祈りしています。

訪問介護は通常の介護より感染のリスクが非常に高い

 

理由としては「不特定多数の人と関わる機会が普通の介護職より多い」からです。

また外を移動していろんな家庭に行く関係で、外での感染リスクもあります。

また介護を受ける方も介護施設に入所している人と違って外に出ることもできますし、同郷している家族がウイルスを持ち帰ることもあります。

なので介護士からしても利用する高齢者からしても感染のリスクは大きいのではないか?と思います。

逆に介護施設の場合は面接禁止みたいな形で外部からのウイルスを遮断することができます。

施設で感染したら大きなクラスタが出て被害が大きくなります。

どっちにしても介護現場は感染のリスクが大きい仕事であることを再確認させられました。

 

介護士の感染予防は難しい

 

ここまで書いてきたのですけど、僕自身訪問介護をしたことがないのでそこまで深いことは書けません。

出来ることはニュースを拡散する的なこととニュースにある文面を自分なりに理解して解説することです。

それだと誰でも出来ることです。

なので「介護士の働き方」について書いている僕なりのアプローチをしたいと思います。

医療福祉のコロナウイルスの感染に関してはもう食い止められるような段階をすぎているように感じます。

感染者数も毎日増えていますし、医療機関も介護施設も全て対応するのは難しくなっているような気がします。

感染経路が不明な人が多いですし、国の対応次第で業界がどうなるのか?という段階です。

介護施設や病院ではやるべきことを全力でやっている状況ですが追いついていません。

・必要最低限外に出ない

・手洗いうがいの徹底

・3密の徹底

は普通にやっていてもなかなか厳しいものがあります。

このままだと姥捨山状態になってしまう

 

 

 

昨日めいろまさんが取り上げてくださったニュースをGoogle翻訳を使って読んだのですけど、「これ日本の未来ではないのか?」という危機感は持ちました。

一部を引用します。全部読みたいときは面倒ではありますが、Google翻訳を使用しましょう。

 

英国の介護施設では、1,000人以上がコロナウイルスで死亡したと推定されており、住民やスタッフが適切に保護されていないため、公式の死者数には含まれていません。

ルートンの69床の介護施設の1人の居住者15人がすでに死亡しており、グラスゴーの介護施設の居住者13人が深刻な発生後1週間で死亡しています。ロンドン東部の介護施設で7人の居住者が亡くなりました。他の21人も症状があり、英国中の他の施設で同様の深刻なアウトブレイクが発生しています。

そして、少なくとも3人の介護者が、キラーウイルスに感染した後、過去2週間で死亡したことが知られています。

 

日本の福祉の環境は他国と比べて良いものではあるのですけど、コロナウイルスが感染してクラスター化される施設が増えたら人ごとではないと思います。

実際に今の状況ではコロナウイルスが出たら介護施設は閉鎖しますし、それを助けるような体制になっていません。

東京都台東区の永寿総合病院ではクラスターが発生して日々多くの人が感染して死亡しています。

はっきり言って病院や施設にいる高齢者はコロナに対して無力です(僕らも同じく)

そして一回クラスター化して閉鎖して隔離されてしまったらもうどうしようもないです。

このようにして現在イギリスでは介護施設崩壊を起こしています。

高齢者や施設が多い日本でも同じようなことが起こるのではないか?と思います。

まさに介護士は体を張って命をかけて現場で働いているのです。

介護士も自らが生き残る道を選んで欲しい

 

ここからは不謹慎なことを書きますが、感染が拡大して施設で感染する可能性が高くなります。

なので介護士は身の危険を感じたら職場を離れて欲しいと思います。

経済的な理由と介護という社会的に大きな役割を持った仕事ということも捨てて自分が生き残る道を選んで欲しい。

先ほど引用した記事でも28歳の若者がコロナウイルスで亡くなっています。

 

また介護施設が崩壊して介護士が多く被害を受けて亡くなってしまったらコロナウイルス終息後に立て直すのが困難になります。

今の状態だと病院関係者や福祉関係者の犠牲にするような感じになっています。

そして感染予防のための策を取っていたとしても感染して命を落としてしまいます。

姥捨山だろうと自分の命を守るために介護施設を離れることは許されないことではないです。

自分が生き残るためには仕方ないことです。

僕もはっきり言ってコロナウイルスが蔓延している状況では介護現場には戻りません。

喧嘩を売っているように思いますけど、僕は自分やその周りの人に感染させたくないです。

仕事は生きていればすることができます。

終息したら立て直すために尽力すればいいです。

生きているからこそ出来ることです。

あまりこんなことは言いたくないのですけど、優先順位をつけましょう。

「自分だけが大丈夫」ということは全くないです。

介護士だからと言って自分を守るための行動をしてはいけないということもないです。

多くの人が医療福祉従事者には感謝しています。

でもかと言って自分が命を落とす必要は全くないです。

経済的に余裕があったり補償を活用して生きていけるならその道を選びましょう。

おわりに・・・

 

最後の方に結構喧嘩を売るようなことを言ってしまいましたけど、ここまでウイルス拡大した中で自分も施設も生き残るというのは難しいことです。

仕事は終息したらいくらでもできます。

すごく他力本願的発信をしてしまい僕も心が痛いです。

もっと安心して働ける環境ならいいのですけど、外出を自粛が当たり前になって危機感が高まっている中で安心して働くのは難しいです。

介護士の仕事は今の状況で絶対に必要ですし、いなくなったら困る仕事です。

中で生活している人からしたら介護士がいなくなってしまうのはたまったものではないです。

それも知っています。

しかしそれでも「こんな状況だからみんなで力を合わせて介護現場で乗り切ろう」とは言えないです。

そんな無責任なことは言えないです。

どっちしても無責任かもしれませんが、介護士個人単位で考えたら今は正面から戦う時ではなくて逃げるという戦い方を選択して欲しいと思います。

批判は覚悟しています。

でも「介護士はコロナに感染しても仕方ない」と思われている節があって個人的には許せなかったです。

なんか医療福祉現場の犠牲が当然のように国も利用する側も思っている節があって、気に入らなかったです。

なので僕は怒りを書き殴った形です。

不快にさせてしまったら申し訳ないです。

でもこういう緊急事態だからこそ自分や大切な人を守る行動を介護士にも取って欲しいと思っています。

以上で終わります。