介護にまつわる社会的問題

介護士が全員退職していた施設で1ヶ月で入居者6人が死亡していた件について書いていく

 

どうも現役介護士のたんたん(@tantan4423)です。

僕は現在25歳で4年前に保育士から介護士に無資格、未経験で転職しました。

最初の3年は島根県で法人内のショートステイと従来型特養とユニット型特養で経験を積みました。

その後上京し現在は介護派遣にて有料老人ホームで夜勤を月に8~10回する生活を送っています。

現在は島根に帰省して大手のマイナビ介護職で継続して夜勤専属として働いています。

収入は落ちてしまいましたが、副業の存在もあって全然生活を成り立たせる事ができています。

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これからのキャリアとしては近いうちに都市部に再び戻るつもりです。

かいご畑で実務者研修の資格を無料で取得して国家資格である介護福祉士を取得するつもりです。

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今回は先日事件になった鹿児島の介護施設で1ヶ月の間で6人の入居者が死亡していた件について介護士としての見解を書いていきます。

鹿児島の介護施設で何が起こったのか?

 

 鹿児島県鹿屋市の住宅型有料老人ホームで、11月中旬までの約1カ月間に入居者6人が死亡していたことが21日、県への取材で分かった。そのうち4人は11月上旬の3日間のうちに相次いで死亡しており、県と鹿屋市は施設に立ち入るなどして原因を調べている。

 県や市などによると、この施設は2012年に開設され、高齢者約40人が入居していた。今年8月から9月にかけて介護職員8人全員が退職し、系列の病院から看護師が訪問看護をしていた。死亡した6人はいずれも寝たきりで、点滴で栄養を補給されていたという。県は施設の運営が適切だったか調べるため、16日に老人福祉法に基づいて立ち入り検査をした。

 

簡単に言ってしまうと「介護職員が全員退職したのにそのまま事業運営してしまって入居者を亡くならせてしまったのではないか?」ということです。

この事件を見て思ったのは多くの介護施設が他人事のように流すことができないのではないか?ということです。

介護職の配置基準はゆるゆるですが、それを満たせずに運営している施設は鹿児島の施設以外にも多く存在すると思っています。

配置基準や介護施設を運営するにあたって必要なことは厚生労働省から指針が出ています。

厚生労働省による参考資料

今回の鹿児島の施設で集まっている情報だけを基準に感考えたら基準を大きく違反していると思います。

この事件をきっかけに違法的な運営をしている施設への取り締まりを強めていって欲しいと思っています。

介護士が全員退職するような施設は運営してはいけない

 

介護職員が集まらずに事業を始めれない事だったり、退職者が出てきて運営に支障をきたしている施設は多いです。

それだと中で住んでいる入居者に対して不利益が出てきます。

「うちではしっかり見ることができないので出て言った方がいいですよ」と本人や家族に通告しますが、ニュースを見る限りそのようなことは行われていません。

介護施設を利用している人は自宅で自立して生活できない人が多く介護士によるケアを必要とする人が多いのです。

介護士がいなくなってケアがされなくなってくると命の危険に関わってきます。

そもそも介護施設や国による介護士への冷遇があり、悪い労働条件に晒された介護士が退職することは目に見えています。

  • サービス残業
  • 有休消化できない
  • 安月給

これらがあるような施設に勤めるなら普通の人は退職してしまいます。

今回の件にしても悪質な運営がなされていて介護士から搾取するようなことがあれば普通の人なら退職するのが当たり前です。

介護士が搾取されないためには搾取されていると思っている施設を退職するのが一番効果的です。

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逆にこのような施設は運営をしていたとしても入居者も介護士も得しないので運営をやめた方が世の中のためです。

最近働き方について労働者(特に若者層)が敏感になっているので施設を運営する側は細かな配慮が必要になった時代であるとも言えます。

今回亡くなられた方やその関係者からしたら怒りが出てくるとは思いますけど、これらは介護士のせいではなくて運営のやり方を間違えた事業所のせいです。

このようなことになることぐらい予想できたので介護士が全員退職した時点で事業運営を停止すべきでした。

退職した介護士側からすると当然の行動をしただけであると思う。

僕がもし鹿児島の施設に入職したとしても彼らと同じような行動を取っていました。

実際に介護施設の求人なんて数多くありますし、転職することが苦にならないですからね。

変に悪い環境で働いてしまうと健康を害してしまうし、お金も時間も失ってしまいますからね。

実際に今は良い施設と悪い施設との格差が広がってきていて人手不足によって運営できない施設もあれば豊富な人材で良いケアを提供している施設両方あります。

そういう施設があれば正社員になればいいと思っていますし、悪い施設でずっと働くのはどうかと思います。

今回退職された介護士の退職という行為は当たり前だと思いますし、集団で退職する事によって悪い施設を淘汰して介護士だけでなく利用者のためにもなると思います。

とは言っても今回の施設は何故かそのまま運営していたので、結果的に利用者に不利益を被りました。

それは施設側の責任ですし、一斉にやめた介護士のせいにするのだけはやめていただきたいです。

介護派遣は搾取されない働き方が可能

 

そもそも僕の場合は多くの介護施設がブラックな運営をして多くの介護職は搾取されていることなんて分かりきっているので高単価の派遣で働く選択をしています。

もちろん今回みたいな介護施設ばかりではないことはわかっているのですけど、介護士としての施設選びはガチャに近いぐらい博打です。

その悪い施設にはまってしまうとお金もスキルも時間も得ることができずに逆に消耗させられてしまいます。

しかも辞めようにもなかなか時間がかかってしまったりウザい引き止めにあったりと時間がもったいないことになってしまいます。

そういう意味では契約を更新しないだけでも辞めることができる派遣介護は美味しいと思います。

介護施設はお金周りが悪く介護士に還元されにくいのでお金が潤っている派遣会社に雇ってもらう方が恩恵はでかいですね。

あと今の施設だと年収ベースにしても派遣の方がもらえるような状況なので、介護士は全員派遣でいいのではないか?とすら思っています。

介護派遣という働き方については別の記事で書いていますので良かったら読んでみてください。

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さいごに・・・

 

今回の事件は同じ介護従事者としても悲しく許せない事件でした。

しかしこのような施設は数多く存在しています。

一介護士として出来ることは悪い労働環境の施設は辞めて行われている悪事に関して労基に申告して監査を行ってもらうことは現実的な手だと思っています。

このような事件が二度と起きないように経営者だけでなく介護従事者の善良な判断や行動が求められてくるのではないか?と感じました。