どうもたんたん(@tantan4423)です。
5年前に保育士から介護士に無資格、未経験で転職しました。
最初の3年は島根県で法人内のショートステイと従来型特養とユニット型特養で経験を積みました。
その後上京し介護派遣にて有料老人ホームで夜勤専従として働いた後に島根に帰省し老健に勤務しました。
今はフリーランスとして作家活動やマーケティングやアフィリエイトをしています。
でも時期には現場復帰するつもりです。
かいご畑で実務者研修の資格を無料で取得して国家資格である介護福祉士を取得するつもりです。
かいご畑に関しても詳しく解説している記事がありますので良かったら読んでみてください。

今回は2019年11月12日にニュースになった介護士の虐待について思ったことを書いていきます。
この記事の目次
鹿児島の介護施設での肘打ち事件の概要
介護職による虐待がまたニュースに・・・
頭で分かっていても、理性を抑えるのが難しいんでしょうね
老人ホーム元職員を逮捕 入所者を肘打ちした疑い―鹿児島県警:時事ドットコム https://t.co/MbFYCILFhM @jijicomさんから
— たんたん@介護×ブログ (@tantan4423) November 14, 2019
最初に事件の概要について引用していきます。
老人ホームで入所者の女性の顔を肘打ちしてけがをさせたとして、鹿児島県警日置署は12日、傷害容疑で、施設の元介護士で無職有馬洋一容疑者(38)=同県いちき串木野市西島平町=を逮捕した。「右肘で殴ったことは間違いない」と話し、容疑を認めているという。
逮捕容疑は10月25日午前5時20分ごろ、同県日置市伊集院町の有料老人ホームで、入所中の女性(77)に対し、左あご付近を右肘で打つなどの暴行を加え、約10日間の傷害を負わせた疑い。
同署によると、女性は高度の認知症で、同容疑者は当時1人で勤務していた。有馬容疑者の後に勤務に入った職員が、女性の顔にあざがあるのを発見。防犯カメラに同容疑者が肘打ちする様子が映っていたほか、施設の聞き取りに殴ったことを認めたため、施設長が同署に届け出た。
施設は10月31日付で有馬容疑者を解雇した。
僕のサイトでも今まで介護士の虐待についての記事を何本か書いていますのでもし良かったら一緒に読んで見てください。



介護職の虐待についてのニュースは去年あたりからメディアでも取り上げられる機会が多くなったような印象がありますね。
まぁ犯罪行為なので擁護はできませんけど、多くの人が「他人事ではない」と思ったのではないでしょうか?
こういう事件が増えていくと真面目に働いている介護職さんに対しても、風衝被害が増えるのではないか?という心配はしています。
以下の項目からこの事件や介護職の虐待について現役介護職の僕が考えていることを書いていきたいと思います。
介護士の利用者虐待事件についての考察

介護職虐待に対しては僕の基本的な立場としては「いかなる理由があろうと許されることではない」ということを最初に言っておきます。
でもそれだとこの記事も終わってしまうので、擁護というかこの介護職による虐待について自分なりの視点で書いていきたいと思います。
どちらかというとこの事件自体ではなくて介護職の虐待全体についての話をしていきます。
そもそも一人で夜勤をさせる施設はどうなのか?
個人的には入居者が少ない介護施設であろうと夜勤を一人でさせるのはどうか?とか思ってる
長い夜の時間、不測の事態に備えないといけないわけで、何も起こらないという前提でシフトを組んでいるのはどうなんだろうか?
なんか施設が被害者意識を出していたけど労働環境はどうだったんだろうね
— たんたん@介護×ブログ (@tantan4423) November 17, 2020
このニュースでも当日の勤務を有馬容疑者一人で夜勤をしていたという記載がありましたけど、夜勤専従をしている僕でも一人で夜勤をしたことはありません。
入居者が少なかった施設だったとは思うのですけど、基本的に一人で夜勤をさせていたということはどうだったのか?ということは思いました。
もし施設に防犯カメラというものがなかったら介護職の虐待は判明せずに泣き寝入りしていた可能性はあります。
介護職一人で夜間の業務をこなすのは非常に困難だったのではないか?と思います。
有馬容疑者も供述では「仮眠時間を奪われた」と言っていたので、仮眠なしで夜勤をさせることのリスクを大きく感じました。
特に徘徊のある利用者とかが一人でもいると一人しか職員がいないと付ききりになるわけです。
夜勤の勤務時間がどうなのか?は不明ですけど、ロング夜勤だった場合は施設の過失も少しはあるのではないか?とか思っています。
有馬洋一容疑者のメンタル状態はズタボロではなかったのか?
介護職は非常にストレスのたまる仕事です。
しかも仮眠ができない一人夜勤だと精神状態は極限だったのではないでしょうか?
もしこれが二人夜勤がいて仮眠時間が取れたら結果は全然違っていたかもしれません。
それと並行してこの施設においての労働環境や給料はどうだったのか?ということは気になります。
これは偏見ではあるかもしれませんけど以前鹿児島の施設で給料の未払いなどの問題で職員が一斉に退職して、その後も経営をし続けて死亡者が出たという事件がありました。

鹿児島は全国的に賃金が低い県でもあるので、職員の待遇が悪かったみたいなこともあったかもしれません(憶測ですが・・・)
ただでさえ介護職はストレスがたまりやすい仕事でその上給料が低かったら彼らが貯めたストレスはどこにいくのでしょうか?
職場の正常化においては、介護職の待遇改善は必須です。この施設での待遇は不明ですが、しっかり給料を払って職員を大切にできる施設で虐待が起こる可能性は低くなるとは思っています。

介護職で働く以上は誰でも犯罪起こしてしまうリスクはあるのではないか?
先ほど書いたように介護職で働く以上、悪質な労働環境で働いていたら誰でも犯罪を起こすリスクはあると思います。
容疑者も「してはいけなかった」ということは知っていたとは思います。
しかし追い込まれると人は何をするかわからなくなります。
それも本人がそういう環境で働き続けたのが悪いと思いますし、手を出しそうになった時に「もう無理です」と言って逃げることをするべきでした。
しかし一人夜勤だと誰も助けてくれません。
僕もとある利用者に対して、疲弊しきった時はもう一人の職員にお願いして対応を代わってもらったことがありました。
もちろん恥ずかしいことですけど、それで手を出してしまうよりかは明らかにましだと思っています。
どんな心穏やかな人でも追い込まれると何をするかわかりません。だからこそ人ごとに思えない介護職さんは多かったのではないでしょうか?

介護職による虐待を減らしていくためにはどうしていくべきか?

今回のような介護職による虐待を減らすためには、もう自分で自分を守る他ないです。
今回の場合は一人夜勤で誰も助けてくれる人がいない環境だったわけで、起こるべきして起こったのではないでしょうか?
でも取り返しのつかないことをしたのは事実なわけであって、いかにこのような状況に身を置かないか?というほうが大事ではないでしょうか?
職員のメンタルの安定は必要不可欠である
はっきり言って問題の起きない施設にしたいのなら職員のメンタルの管理は徹底的に行うべきではないでしょうか?
「一人夜勤でも人を殴るのは違う」というのは簡単です。
それでも事件が起きたのは事実ですし、再発防止のほうが明らかに大事です。
個人的の再発防止は職員のメンタルのケアを徹底することです。
もちろん自分のメンタルは自分でなんとかするべきだとは思いますけど、それでも何もしないというのはどうか?と思います。
実際に事件が起こって困るのは利用者さんです。
利用者を守るための対策をするべきだし、他の施設でも間違いを起こさないように心地よく働ける環境を作っていくべきではないでしょうか?

そもそも一人夜勤は禁止したほうがいいのではないか?
先ほどから何回も言っていますけど、一人夜勤を採用している時点でどうなのか?とは思っています。
中で働く人の健康被害にも繋がりますし、閉鎖的な空間がさらに閉鎖的になって事件に繋がる可能性もあります。
監視カメラがなかったらなかったことにされていたかもしれません。
一人で夜勤をさせておきながら被害者ぽく振舞っているのはどうなんだろうと性格の悪い僕は考えてしまいました。
もちろんその職員がやばい人間だったという側面もあるかもしれませんが、それならなおさら一人で夜勤をさせてはいけなかったのではないか?と思っています。
さいごに・・・

もちろんこの事件は容疑者である有馬氏が悪いものは大前提ですし、彼を擁護するものではないです。
しっかり法の裁きを受けるべきです。
でもその一方で彼のような人間を作らない努力はするべきだとは思います。
多くの介護職は紙一重の状態で働いています。
だからこそ気を使って欲しいと思いますし、それが利用者の安全に繋がってくると思っています。
ということを言ってこの記事を終えたいと思います。
読んでいただきありがとうございます。
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